vol.52 異文化体験☆イスラム教徒に誘われ断食してみる。

インドネシアは約90%がイスラム教徒で、2017年は5月後半から断食月真っ最中。

イスラム教徒の断食は、夜明け前にサフールと呼ばれる朝ごはんを食べ、その後日没まで食べ物・飲み物を一切口にしないというなかなか過酷なものです。

住民の100%近くがイスラム教徒のわが町では、老若男女問わずほぼすべての住民が参加する一大イベント。

そのため、イスラム教徒じゃないとわかっているはずの日本人にも「さやこも一緒に断食する!?」とお声がかかります。

青年海外協力隊はその地域に住み、地域にとけこんで地域の人々と共に活動します。現地の文化を知るのも大切な活動のひとつ。

というわけで、何事も経験!断食にトライです!

断食月の朝ごはんは早い。朝4時頃に近所のモスクから朝ごはんの号令が鳴り響きます。

が、まずその時間に起きられない。

普段から朝4~5時には大ボリュームで朝のお祈りの号令が鳴っているのですが、現地に慣れすぎて少々の号令では目が覚めなくなってしまいました。

よって、朝ごはんのサフールは起床した朝7時頃にいただきました。いつもと変わらない…。

ちなみに、私のアパートの近所だけでも4ヶ所から多重音声、人が住んでいる所にはどこだってモスクがあります。ここから一日5回、それはもう音楽聞けない電話できないむしろ電波が悪くなるくらいの大ボリュームでお祈りの号令がかかっています。

そんな号令も最近時報にしか聞こえなくなってきた今日この頃。ときどきお葬式とか乳幼児健診の案内も流れてるよ。

私、忘れがちですが看護師なので、活動先の保健センターに向かいます。

私が現在活動している保健センターは、断食月は始業時間が30分程遅く、終業時間が30分程早いです。

組織ごとに異なりますが、空腹→しんどい→普段以上に働かない、というわけで、勤務形態も文化に合わせているのですね。まあ断食に関係なくみなさんあまり働かな…ゲフンフゲフン。普段お菓子が広がっている診察室のテーブルに何もないのを見ると、断食って人の意識を変えるなあってしみじみ感じます。

ちなみに、救急外来を覗いたところ、普段は大勢いる患者さんが少なくてびっくり。スタッフ曰く「断食月は患者さん少ないよ~、断食はデトックスで身体にいいからね~」とのこと。

ほんまかいな!?と思いますが、信じる力はすごいです。

保健センターでのおつとめが終わって帰宅。

私は基本的に自転車で移動しているのですが、暑い中で片道10~30分、ときには日に2時間近く自転車をこぐことも…辛い。ただでさえ暑いインドネシア、喉が渇いて普段以上に辛い。

周囲に人がいないのを確認して水を飲むくらいは許してほしいです(みなさん断食モードなので空気を読んで人前では飲み食いしたくない)。

そしてお腹が減る…。飴をなめるくらいは許してほしいです。エネルギー不足でしごとが進まない。

ちなみに、断食月はイスラム教徒にとっては一大イベントなので、私の住む田舎町でも道に派手なイルミネーションを飾ったりしています。私にはクリスマスの飾りにしか見えない派手なものばかりですが…細かいことは気にしない。

夕方になると、お隣に住む大家さんから差し入れが。

普段からときどきおかずの差し入れをいただくことが多いのですが、断食付きに入ってから毎日のようにスープや揚げ豆腐等をもらっています。断食月に入ってから、食費が米代と水代しかかかってません…胃袋を握られています。

下の写真は差し入れではありませんが、イスラム教徒のとある断食明けばんごはん。彼らにとってある種のお祭りなので、食事も普段より豪華です。

そして、18時過ぎ(地域によって異なりますが日没時間です)、日が暮れてモスクからの号令が鳴るのに合わせて水を飲み、ばんごはん。

水がいっそう美味しく感じられるのは、断食ならではですね。

大家さんからの差し入れを食べていると、日本語を勉強中のロンボク人からSNSが。

「だんじきしていますか」

はい、しました(時間短縮したけど!)と送ると、すぐに返事が。

「だんじきはからだにいいですね。あしたもしますか」

しんどいからもうしたくない!!!

…とは、言いづらい。

私、自分ではマゾじゃないんと思っていたんですが、ぼちぼち継続実施しています…今日も体をはって異文化体験だぜ。